さて、本来のお宮をご案内致します。
皆さんが詣りませんが、この小さなお社が、実は貴船神社の荒霊です。
神様は、幸魂・和魂・奇魂・荒魂ともっています。
荒魂は、その名前の通り、神様の荒ぶる魂。
実は、個人の願い事を叶えてくれる魂であり、場所でもあります。
1つの小さな社に二柱の神様が祭られています。
奥宮へとむかいます。
この川に必ず神様が出てきます。
女性神です。
是非、御神体の川の水に触れてみてください。
御神気をしっかりと感じることが出来ると思います。
キリっとした感じです。
奥宮に入ります
様々な社があります。
感謝の気持ちを申し上げます。
いつも、来させてくださってありがとうございます、と。
ここが、奥宮です。
貴船神社は、良くも悪くも古い神社の特質を顕著に持っています。
まず、貴船神社は 人を選びます。
神社が人を選ぶ、とは不思議かもしません。
しかし、神社から視て、嫌な人は来させなかったり、願い事にそっぽを向きます。
貴船神社に合わない方は、あまり、居心地が良いと感じないのです。
そして、御神体がまさに古い形をとっています。
伊勢神宮、出雲大社、大神神社、熊野神社 などと全く同じです。
つまり、御神体が
山=男性
川=女性
を表しています。
貴船神社は、荒霊は、大國主です。
つまり、小さな社を通じて、後ろの山を拝んでいるのです。
山は、昔は、薪、食べ物と大切な場所でした。
また、川もです。
古い稲作前の神様は、基本
山=男性神=大國主=ヘビ
川=女性神=瀬織津姫
です。
大國主は、「日本書記」にのみ出てきます。
「古事記」では、おおなむち・ヤチホコなど、様々な名前があります。
「古事記」に出ている出雲の王を纏めて、「日本書記」では、大國主としたのです。
稲作が始まります。
王も、出雲から、大和政権に替わります。
そして、神の名前も替わります。
山から太陽が昇り、仕事を始めます。
川から水を引き、田畑を潤します。
山から昇る太陽が神に。
水から稲穂が神に。
太陽=男性神=天照(内宮)
水=女性神・男性神=豊受大御神(外宮)・受御霊・魂依姫・稲荷など。
神様の名前は替わります。
古い神社は、必ず
山 と 水
があります。
伊勢神宮は、内宮は後ろの山と五十鈴川。
外宮は、多賀宮(山)と五十鈴。
大神神社は、後ろの三輪山と近くの川。
上賀茂神社は、後ろの山と山からながれる川。
伏見稲荷ですら、後ろの山と手前の川です。
他に 石上神宮のように、横の山と滝のような組み合わせもあります。
山 と 水
これこそが、古来、日本人が神と崇めたものです。
そして、俗にいうパワースポットでもあります。
北野天満宮のように、怨霊信仰心や、後に勧進した、社には明確な山がなかったりします。
古い時代から、ある社には必ず
山 と 水
があります。
それは、古代人にとり、命の源であり、生活に必要不可欠だったからです。
山が森
に替わる神社も、平野部では作られます。
鹿嶋神宮・香取神宮などは、
森 と 水 です。
また川の合流点は氾濫をよく起こすことから、恐れられました。
下鴨神社・熊野神社です。
森 と 川
が御神体とされました。
川の氾濫は、神の怒りと考えられ、神様と感じたわけです。
是非、神社を参拝なさるときは、ご覧下さいませ。