霊視で現実世界をカウンセリングして解決いたします。
霊能・スピリチュアルだけのアドバイスだけではなく、人が日々生きている現実世界との調和が必要だと思っています。
そのため、法律資格や現実世界の学びも生かした、総合的なカウンセリングとコンサルティングをしています。

あさがお9日目 10日目 11日目

毎日、激しい風と雨が降った。

僕は全くテレビを見ないので、天気についてはノータッチだった。
こんな激しい風雨でも居間には誰も居なかった。
ただ、律儀に食事とコップはあった。
いきなり、絵奈さんが玄関から子供を連れて
「あー、嫌になっちゃう。雨だもん。びしょ濡れになっちゃった」
と言って入ってきた。
「身体を拭かないと風邪をひきますよ」と僕は自然と言葉が口から出た。
「うーん。風邪なんて大丈夫」と絵奈さんは笑いながら言った。
午後になると、裕子ちゃんが帰ってくる。
そして勉強を見る。
主に夏休みの宿題と、苦手分野の説明。
裕子ちゃんは、真面目に問題を解き、僕の説明を聞く。
自分からは、あまり質問はして来なかった。
ただ、良く勉強が出来る子だと思った。
プライベートは、会話が成り立たないので、ブラックボックスだった。
夜は宴会。
朝は風と雨。
それから、同じことが2日続いた。
毎日、絵奈さんは、何も喋らない男の子を連れてきた。
喋らない彼にも、何らかの理由があるのだろう。
喋りたくない人間に、無理やり喋らせる必要はない。
買いためた、パンが役にたった。
毎日1つ食べた。
僕は粘り強く待った。
全てのピースを完全にはめないといけない。
それが、僕の仕事だと言い聞かせて。
夜には、縁側に座ってあさがおを見ていた。
ツボミが開こうとしていた。