霊視で現実世界をカウンセリングして解決いたします。
霊能・スピリチュアルだけのアドバイスだけではなく、人が日々生きている現実世界との調和が必要だと思っています。
そのため、法律資格や現実世界の学びも生かした、総合的なカウンセリングとコンサルティングをしています。

あさがお 13日目 開花

今日も晴天だった。

律儀に朝食とコップが置いてあった。
絵奈さんはやって来なかった。
午後、裕子ちゃんが帰ってきた。
勉強の準備を始めた。
青いノートに問題集と筆箱を机に置いた。
僕は
「僕は全てを知っている」
そう、一言述べた。
裕子ちゃんの顔色が変わった。
「お母さんに会いに行ってきていいですか?」
「うん」
僕は頷いた。
裕子ちゃんは、慌て駆け出していった。
僕は待った。
一時間位がたった。
もっと時間は去っていたのかも知れない。
僕には短い時間に感じた。
裕子ちゃんが、ゆっくり近づいてきて
「一緒に付いてきてもらえますか。」
と丁寧に話かけてきた。
僕は
「はい。」
短く答えた。
僕には、説明をする義務があるのだろう。
そのまま、帰らせてはくれないようだ。
裕子ちゃんに付いていく。
集落の人間は全く見えなかった。
森に連れていかれた。
森の真ん中には集会所があった。
バームクーヘンのように、樹々に隠してあり、集会所は中央にあった。
古く由緒正しいもののように感じた。
僕は歴史家でも文化人類学者でもないので、全く興味はなかった。
集会所には、集落の全員がいた。
あのぶっきらぼうな個人店のおばあさんですら。
こんなにも人がいたのかと驚いた。