霊視で現実世界をカウンセリングして解決いたします。
霊能・スピリチュアルだけのアドバイスだけではなく、人が日々生きている現実世界との調和が必要だと思っています。
そのため、法律資格や現実世界の学びも生かした、総合的なカウンセリングとコンサルティングをしています。

悪魔の香 2

東北のとある駅で渡部と、若い女性は待ち合わせた。

渡部が駅で座っていると、一人の若い女性が
「すいません、渡部さんでしょうか?」
と、話かけてきた。
渡部は、
「はい、お電話頂いた、渡部です。」
と答えた。
女性は、渡部と同じくらいの年、20代前半に見えた。
疲れている表情をしていたが、綺麗な女性だった。
女性は、
「本当にすいません、私は山市美希といいます。こんな不便な土地に急がせてしまって。
お話したかった、兄は昨日亡くなりました。
今日が通夜で…」
顔には、疲れと涙が溢れていた。
渡部は、
「本当にお役にたてなくて申し訳ございません。もしよろしかったら、お通夜に参加させていただけないでしょうか?本当にさしでがましいかもしれませんが。」
美希は、
「えっ、本当に。ありがとうございます。兄もきっと喜びます。ぜひ参加してください」
と、全く予想していなかったように、明るく喜んで答えた。
さらに美希は、
「渡部さんにはびっくりされるかもしれませわんが、凄い田舎なんですが、宜しいでしょうか?」
渡部は、
「場所に関係はありませんよ。是非よろしかったら。」
「では、近くの駐車場に停めてある車で。」
と美希が言った。
車は、軽自動車で、女性が好みそうなフランス風の車だった。
車の中で、渡部は思いきって聞いてみた。
「何故、僕に相談を? この辺りこそ、たくさんの霊能者さんがいるんではありませんか?わざわざ、東京から来る方々も多いとききますよ。
近くの、もしくは、お抱えの霊能者さんではダメなんですか?」
美希は、顔を横にふりながら答えた。
「私にもわからないんです。ただ、兄が生前、自分に何かあったら、渡部先生にすぐにお願いしろと。村のインチキ霊能者には頼れないと。やつらは、人を殺すことしか考えていないと。
私にだけ、話をしていたのです。だから、渡部さんに…。」
渡部は、
「人殺しとは穏便ではないですね。何かあったのでしょう。お兄さんは何かしら知っていたのかも。」
美希は、うなづいた。
「でも、私にはわからないのです。せめて、渡部さんが来てくださったら、兄も喜んでくれるかも…と。だから、渡部さんが一緒に村に来てくれるって言ってくださったときは、本当に嬉しくて、そして安心してしまって。」
渡部は話題を変えようとした。
「結構車に乗ってますが、まだかかるんですか」
美希は、
「ごめんなさい。山里にある村なので、まだまだかかります。渡部さんはしばらく休んでください」
申し訳なさそうに述べた。
渡部は、考えていた。そして感じてもいた。
「闇」がはっきりと存在することを。
美希さんのお兄さんは何かを伝えようとしていた。
ただ、その一点からね手がかりだけでは、解決は出来ない。
渡部の生来の楽観的な性格が、
「考えてもわからないなら、行ってみてみることだな。田舎の風習とやらにも興味はあるし。まあ、招かねざる客かもしれんが。」
と気楽に村へと向かわせていた。
しかし、渡部は内心に潜めた問題解決については慎重に心にしまいこむことに決めていた。
「馬鹿であれ、馬鹿であれ」と強く自分にいい聞かせていた。
「闇」に勝つための方法は、それしかないことを、渡部は良く知っていた。